SD-WANルールは、SLAを利用して目的のトラフィックをルーティングし、最適なリンクへ動的に転送するために使用します。SD-WANルールには以下の3つのモードがあります。
  • 最高品質: 指定のパフォーマンスパラメータが最も優れているネットワーク内のリンクを選択します。
  • 最大帯域幅: インターネット帯域幅をフル活用できるリンクを選択します。
  • 優先リンク: トラフィックの転送先として優先度の高いリンクを選択します。
Cloud Edgeは、DPIエンジンを使用してトラフィックを検出してIDをキャッシュすることにより、アプリケーション対応ルーティングを実現します。
SD-WANメンバーインタフェース間のWANトラフィックに対して動的にパスを選択するには、SD-WANルールを使用します。
SD-WANルールには以下の機能と特徴があります。
  • 初期設定のSD-WANルールでは、送信元IP、送信元IPと送信先IP、セッション、またはボリュームによって負荷分散を実行できます。初期設定のルールでは、SLAを設定できません。
  • 初期設定のSD-WANルールでは、セッションおよびボリュームの重みが割合で示されます。重みの合計は100%である必要があります。
  • 定義できるSD-WANルールは最大200個までです (初期設定のルール1つを含む)。
[ゲートウェイ](選択したゲートウェイ)[SD-WAN][ルール] で次の操作を実行します。
  • 既存のルールのリストの表示
  • ルールの追加、編集、複製、削除
  • ルールの優先度の変更
  • ルールの有効化と無効化
  • 検索
注意
注意
[すべて配信] ボタンをクリックし、SD-WAN設定を配信します (すべての設定が同時に配信されます。SD-WAN設定は個別に配信されません)。
注意
注意
初期設定のSD-WANルールの無効化、削除、移動、または複製は実行できません。
SD-WANのトラフィックの再ルーティングルールがトリガーされるイベントには、以下の3種類があります。
  • インタフェース停止: このインタフェースが物理的に停止している状態です。たとえば、ケーブルが抜けている、インタフェースのハードウェアに問題がある、接続先のインタフェースが中断しているといった状態です。
  • SLA停止: Cloud Edgeゲートウェイから監視サーバへのトラフィックで、ユーザにより設定された失敗しきい値を超えても応答を受信できない状態です。
  • SLA不履行: SLAパフォーマンス検出データが、ユーザにより設定されたしきい値を超えている状態です。
すべての最高品質戦略では、戦略自体によりパフィーマンス指標がすでに指定されているので、選択したヘルスチェックSLAのSLAパラメータは有効になりません。
最大帯域幅戦略と優先リンク戦略では、2つのWANリンクのうちいずれかがSLAパラメータを満たしていない場合、代替リンクにトラフィックが再ルーティングされます。
他の2つのイベントは、すべての種類の戦略においてトラフィックの再ルーティングに影響します。
また、上記の3種類のイベントについて、優先順位は以下のようになります。
  1. インタフェース停止 (高)
  2. SLA停止 (中)
  3. SLA不履行 (低)