ビジネスセキュリティサーバをインストールすると、スマートスキャンを有効にするオプションを選択できるようになります。このオプションを有効にすると、初期設定の検索方法がスマートスキャンになります。つまり、すべてのビジネスセキュリティクライアントがスマートスキャンを使用するようになります。有効にしない場合、初期設定は従来型スキャンになります。ビジネスセキュリティクライアントでは、現在の要求に従ってこれらの検索方法を切り替えることができます。例を以下に示します。
ビジネスセキュリティクライアントで現在従来型スキャンを使用しており、検索処理が完了するまでに著しく長い時間がかかっている場合、高速で効率が高くなるように設計されたスマートスキャンに切り替えることができます。スマートスキャンに切り替える状況には他にも、ビジネスセキュリティクライアントのディスク容量が不足している場合があります。これは、スマートスキャンエージェントがダウンロードするパターンのサイズが少ないためで、したがって必要なディスク容量も少なくなります。
スマートスキャンに切り替える前に、 タブの [一般検索設定] に移動します。[スマートスキャンサービスを無効にする] オプションが無効になっていることを確認します。
ビジネスセキュリティサーバでのパフォーマンスが低下した場合には、ビジネスセキュリティクライアントを従来型スキャンに切り替えてください。ビジネスセキュリティクライアントからの検索クエリをすべて迅速に処理できないことを示している可能性があります。
次の表に、検索方法を切り替える際のいくつかの考慮事項を示します。
考慮事項 |
詳細 |
|---|---|
ビジネスセキュリティサーバの接続 |
ビジネスセキュリティクライアントがビジネスセキュリティサーバに接続できることを確認します。別の検索方法に切り替えたとき、オンラインのビジネスセキュリティクライアントのみに通知されます。オフラインのビジネスセキュリティクライアントは、オンラインになったときに通知されます。 また、ビジネスセキュリティクライアントではビジネスセキュリティサーバから新しいコンポーネントをダウンロードする必要があるため、ビジネスセキュリティサーバに最新のコンポーネントがあることを確認してください。具体的には、スマートスキャンエージェントパターン (スマートスキャンに切り替わるビジネスセキュリティクライアントの場合) およびウイルスパターンファイル (従来型スキャンに切り替わるビジネスセキュリティクライアントの場合) です。 |
切り替わるビジネスセキュリティクライアントの数 |
一度に切り替わるビジネスセキュリティクライアントの数が比較的少数である場合は、ビジネスセキュリティサーバのリソースを効率的に使用することが可能です。ビジネスセキュリティサーバでは、ビジネスセキュリティクライアントが検索方法を変更する間も、その他の重要なタスクを実行できます。 |
タイミング |
ビジネスセキュリティクライアントを初めて切り替えるとき、ビジネスセキュリティクライアントでは、スマートスキャンエージェントパターン (スマートスキャンに切り替わるビジネスセキュリティクライアントの場合) またはウイルスパターンファイル (従来型スキャンに切り替わるビジネスセキュリティクライアントの場合) を全部ダウンロードする必要があります。 ダウンロード処理が短い時間で終了するように、切り替えをオフピーク時に行うことを検討してください。また、ユーザが開始するアップデートを回避するために一時的にビジネスセキュリティクライアントでの「今すぐアップデート」を無効にして、ビジネスセキュリティクライアントが検索方法の切り替えを完了した後で再度有効にしてください。 注:
それ以降ビジネスセキュリティクライアントでは、高い頻度でアップデートを実行するたびに、スマートスキャンエージェントパターンまたはウイルスパターンファイルのサイズの小さな増分がダウンロードされます。 |
IPv6のサポート |
IPv6シングルスタックのスマートスキャンエージェントがオフラインである場合、Trend Micro Smart Protection Networkにクエリを直接送信できません。 このような場合にスマートスキャンエージェントでクエリを送信できるようにするために、IPアドレスを変換可能なデュアルスタックプロキシサーバ (DeleGateなど) が必要です。 |