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パターンは特定の構造を持つデータです。たとえば、クレジットカード番号の多くは16桁の「nnnn-nnnn-nnnn-nnnn」という形式で表現されるため、パターンによる検出に適しています。

定義済みの式

トレンドマイクロ製品には、一連の事前定義されたパターンがあります。情報漏えい対策は、パターンマッチングと数学的方程式を使用してこれらのパターンを検証します。機密と考えられるデータがパターンに一致すると、そのデータに対してさらに検証チェックが実行されることもあります。事前定義されたパターンを変更または削除することはできません。

カスタム式

事前定義されたパターンが要件を満たさない場合は、カスタムパターンを作成します。パターンは強力な文字列照合ツールです。パターンを作成する前に、パターン構文に精通しておく必要があります。パターンの善し悪しが性能に大きく影響する場合があります。
パターンを作成する際の注意:
  • 有効なパターンを定義するための参考として事前定義のパターンを参照してください。たとえば、日付を含むパターンを作成する場合は、「日付」に事前定義されたパターンを参照できます。
  • 情報漏えい対策は、Perl互換正規表現 (PCRE) で定義されたパターン形式に準拠しています。PCREの詳細については、次のWebサイトを参照してください。http://www.pcre.org/
  • 単純なパターンから始めてください。不必要な警告が発生する場合や、検出結果を向上させるために調整する場合は、パターンを修正します。
  • 一連のパターン要素をサブパターンにグループ化して文字列を一致させるには、(\d+) や ([A-Z]+) のようにカッコで囲みます。
    注意
    注意
    (\d+)([a-z]+)(\d+) など、カッコでグループ化したサブパターンが複数存在する場合は、最初のパターンのみが有効になります。

カスタムパターンの条件

条件
ルール
なし
なし
米国勢調査局発行の名前
  • パターン:[^\w]([A-Z][a-z]{1,12}(\s?,\s?|[\s]|\s([A-Z])\.\s)[A-Z][a-z]{1,12})[^\w]
特定の文字
パターンには、指定した文字が含まれている必要があります。
さらに、パターン内の文字数は下限値と上限値の範囲に収める必要があります。
米国 - ABA銀行ルーティング番号
  • パターン:[^\d]([0123678]\d{8})[^\d]
  • 文字: 0123456789
  • 最小文字数: 9
  • 最大文字数: 9
サフィックス
サフィックスはパターンの最終セグメントを意味します。サフィックスには、指定された文字と特定の文字数が含まれている必要があります。
さらに、パターン内の文字数は下限値と上限値の範囲に収める必要があります。
自宅住所
  • パターン:\D(\d+\s[a-z.]+\s([a-z]+\s){0,2} (lane|ln|street|st|avenue|ave| road|rd|place|pl|drive|dr|circle| cr|court|ct|boulevard|blvd)\.?[0-9a-z,#\s\.]{0,30}[\s|,][a-z]{2}\ s\d{5}(-\d{4})?)[^\d-]
  • サフィックス文字: 0123456789-
  • 文字数: 5
  • パターン内の最小文字数: 25
  • パターン内の最大文字数: 80
単一の区切り文字
パターンは2つのセグメントで構成し、1つの文字で区切る必要があります。文字は1バイト長にする必要があります。
さらに、区切り文字の左側の文字数は下限値と上限値の範囲に収める必要があります。区切り文字の右側の文字数は上限値を超えないようにする必要があります。
メールアドレス
  • パターン:[^\w.]([\w\.]{1,20}@[a-z0-9]{2,20}[\.][a-z]{2,5}[a-z\.]{0,10})[^\w.]
  • 区切り文字: @
  • 左側の最小文字数: 3
  • 左側の最大文字数: 15
  • 右側の最大文字数: 30

カスタムパターンを追加する

事前定義されたパターンが要件を満たさない場合は、カスタムパターンを追加します。

手順

  1. [情報漏えい対策][データ識別子][パターン] の順に選択します。
  2. [追加] をクリックします。
  3. カスタムパターンを設定します。
    オプション 説明
    基本プロパティ
    • 名前: 長さが512バイトを超えない名前を入力します。
    • 説明: 長さが2048バイトを超えない説明を入力します。
    • 条件: 条件を選択して追加の設定を行います。
    • パターン: パターンを入力して、大文字と小文字を区別するかどうかを指定します。
    • 表示データ: カスタムパターンの形式を入力します。これは参照目的にのみ使用され、製品内の他の場所には表示されません。たとえば、メールアドレスに関するパターンを作成する場合は「xxxx@xxxx.xxxx」と入力します。
    • : カスタムパターンの例を入力します。これは参照目的にのみ使用され、製品内の他の場所には表示されません。たとえば、ID番号に関するパターンを作成する場合は、サンプルID番号を入力します。
    • 検証: 必要に応じて追加の検証方法を選択します。これらのバリデータは、非常に特殊なデジタル資産の検出を目的として設計されました。
    テスト領域
    パターンをテストするための実際のデータを指定します。
    たとえば、国民識別番号のパターンの場合は、[データのテスト] テキストボックスに有効な識別番号を入力し、[テスト] をクリックして結果を確認します。
    注意
    注意
    テストが成功した場合にのみ設定を保存します。データを検出できないパターンは、システムリソースを浪費し、性能に影響を与える可能性があります。
  4. [保存] をクリックします。
    Cloud Email and Collaboration Protectionは、式が正しく構成されていることを確認するために一致パフォーマンスチェックを実行します。このプロセスは完了するまでに最大20秒かかります。式のチェックに時間がかかりすぎた場合、チェックは失敗し、式を見直して更新するよう警告が表示されます。

カスタムパターンをインポートする

カスタムパターンのインポートには、パターンを含む適切な形式の.xmlファイルが必要です。
注意
注意
各パターンには一意のID値があります。同じIDを持つパターンが存在する場合は、Cloud Email and Collaboration Protectionによって既存のパターンが上書きされます。同じ表示名を持つパターンが存在する場合は、Cloud Email and Collaboration Protectionによって新しいパターンにタイムスタンプサフィックスが追加され、その後リストに追加されます。

手順

  1. [情報漏えい対策][データ識別子][パターン] の順に選択します。
  2. [インポート] をクリックし、[ファイルの選択] をクリックして、インポートする.xmlファイルを指定します。
  3. [開く] をクリックします。
  4. [インポート] をクリックします。