IOCファイルは1つ以上のインジケータ用語で構成されています。これらのインジケータ用語は調査で使用する変数を指定します。Trend Micro Endpoint Sensorでは、アップロードされたIOCファイルが次の手順で解析されます。
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IOCファイルからすべてのインジケータ用語を抽出する
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サポートされるインジケータ用語をSQLコマンドに変換する
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これらのSQLコマンドを調査のパラメータに適用する
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サポートされないインジケータ用語はすべてスキップする
Trend Micro Endpoint Sensorでは、IOCファイルが次のように分類されます。
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Historical Records IOC
履歴イベントの調査に使用されるIOCファイルです。これらのファイルは
でアップロードされます。詳細については、Historical Records IOCのIOCサンプルを参照してください。
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System Process IOC
現在のシステム状態に基づいた、実行中のシステムプロセスの調査に使用されるIOCファイルです。これらのファイルは
でアップロードされます。詳細については、System Process IOCのIOCサンプルを参照してください。
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Disk Scanning IOC
システム上の特定ファイルの調査に使用されるIOCファイルです。アップロードされたDisk IOCファイルには、fileitem/filepathインジケータまたはfileitem/fullpathインジケータが少なくとも1つ含まれている必要があります。これらのファイルは でアップロードされます。
詳細については、Disk Scanning IOCのIOCサンプルを参照してください。
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Monitoring IOC
システム上の特定ファイルの監視に使用されるIOCファイルです。これらのファイルは
でアップロードされます。詳細については、監視ルールを参照してください。
それぞれの分類で一連のインジケータ用語がサポートされています。次の表を参照して、使用するインジケータ用語を確認してください。
インジケータ |
Historical Records |
System Process |
Disk Scanning |
Monitoring |
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dnsentryitem/host DNSホスト |
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dnsentryitem/recorddata/host ホスト名 |
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dnsentryitem/recorddata/ipv4address DNSホストのIPv4アドレス |
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fileitem/accessed ファイルが最後にアクセスされたときのタイムスタンプ 例:2000-04-12T09:14:38Z |
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fileitem/created ファイルが作成されたときのタイムスタンプ 例:2000-04-12T09:14:38Z |
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fileitem/fileextension ファイル拡張子名 例:exe |
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fileitem/filename 不審ファイル名 |
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fileitem/filepath ファイル名のない対象のランディングフォルダ Disk Scanning IOCの場合、サブフォルダを再帰的に検索するには、パスの後にアスタリスク (*) を追加します。 例:C:\Windows\System32\* Disk Scanning IOCでは、少なくとも1つのfilepathまたはfullpathインジケータが必要です。 |
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fileitem/fullpath ファイル名を含む対象の完全なランディングフォルダ 例:C:\Windows\System32\WinSync.dll Disk Scanning IOCでは、少なくとも1つのfilepathまたはfullpathインジケータが必要です。 |
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fileitem/md5sum 不審ファイルのMD5ハッシュ値 (16進数形式) |
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fileitem/modified ファイルが最後に変更されたときのタイムスタンプ 例:2000-04-12T09:14:38Z |
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fileitem/peinfo/digitalsignature/certificateissuer ファイルのデジタル証明書発行元セクション内のキーワード |
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fileitem/peinfo/digitalsignature/certificatesubject ファイルのデジタル証明書サブジェクトセクション内のキーワード |
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fileitem/sha1sum 不審ファイルのSHA-1ハッシュ値 (16進数形式) |
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fileitem/sizeInbytes ファイルのサイズまたはファイルサイズの範囲 (バイト単位) 例:101000 TO 120000 |
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fileitem/username ファイルを作成したアカウント名 |
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fileitem/devicepath ファイルのデバイスパス |
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fileitem/drive ファイルのドライブ |
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network/dns ネットワークアプライアンスから取得されたDNSレコード |
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portitem/creationtime 接続が確立されたときのタイムスタンプ 例:2000-04-12T09:14:38Z |
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portitem/localip バインドしているローカルIPアドレス |
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portitem/localport バインドしているローカルポート |
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portitem/process 特定のポートにバインドしているプロセス名 |
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portitem/remoteip 接続されているリモートIPアドレス |
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portitem/remoteport 接続されているリモートポート |
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processitem/handlelist/handle/name ハンドル名またはハンドルへのパス |
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processitem/handlelist/handle/type Windowsのハンドルの種類 |
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processitem/name 特定のプロセス名により作成された接続 |
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processitem/path プロセスの実行可能ファイルへのファイルパス |
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processitem/pid WindowsプロセスのID番号 |
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processitem/portlist/portitem/creationtime プロセスが作成されたときのタイムスタンプ 例:2000-04-12T09:14:38Z |
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processitem/portlist/portitem/localip 接続されているローカルIPアドレス |
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processitem/portlist/portitem/remoteip 接続されているリモートIPアドレス |
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processitem/sectionlist/memorysection/digitalsignature/certificateissuer プロセスの証明書発行元セクション内のキーワード |
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processitem/sectionlist/memorysection/digitalsignature/certificatesubject プロセスの証明書サブジェクトセクション内のキーワード |
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processitem/sectionlist/memorysection/sha1sum プロセスまたはファイルに関連付けられたSHA-1ハッシュ値 (16進数形式) |
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processitem/sectionlist/memorysection/md5sum 不審プロセスのMD5ハッシュ値 (16進数形式) |
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processitem/username プロセス所有者のアカウント |
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registryitem/keypath 完全なレジストリパス 例: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ Microsoft\Notepad\DefaultFonts |
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registryitem/path レジストリパス内のキーワード |
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registryitem/value レジストリデータ内のキーワード |
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registryitem/valuename レジストリエントリの名前 |
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serviceitem/description サービスの説明内のキーワード |
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serviceitem/descriptivename わかりやすい完全なWindowsサービスの名前 |
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serviceitem/name レジストリに保存されたWindowsサービスの短い名前 |
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serviceitem/servicedllcertificateissuer サービスDLLの証明書発行元セクション内のキーワード |
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serviceitem/servicedllcertificatesubject サービスDLLの証明書サブジェクトセクション内のキーワード |
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serviceitem/servicedllmd5sum 不審サービスのMD5ハッシュ値 (16進数形式) |
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serviceitem/startedas サービスを開始したユーザアカウント |
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serviceitem/status サービスのステータス:
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serviceitem/type Windowsサービスの種類 |
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useritem/disabled 無効にされたユーザ |
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useritem/fullname ドメインおよびユーザアカウントの名前 例:user@domain.com |
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useritem/grouplist/groupname グループ名 |
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useritem/lastlogin 最新の既知のアクセス 例:2000-04-12T09:14:38Z |
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useritem/username ユーザアカウント名 |
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IOCファイルの構文が正しいことを確認してください。http://OpenIOC.org/で確認できるIOCスキーマおよび関連する指示に従ってください。
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<Trend Micro Endpoint Sensorサーバのインストールパス>\CmdTool\IOCTool\フォルダにあるIOCToolを使用して、無効なIOCファイルをトラブルシューティングします。
詳細については、無効なIOCファイルのトラブルシューティングを参照してください。