このリリースの新機能

ウイルスバスター Corp. 11.0の新機能

このバージョンのウイルスバスター Corp.に含まれる新しい機能および機能強化は次のとおりです。

表 1. サーバの機能強化

機能

説明

SQLデータベース移行ツール

管理者は、既存のCodeBase®サーバデータベースをSQLサーバデータベースに移行することができます

詳細については、SQL Server移行ツールを参照してください。

Smart Protection Serverの機能強化

このバージョンのウイルスバスター Corp.は、最新のSmart Protection Server 3.0をサポートしています。最新のSmart Protection Serverでは、ファイルレピュテーションサービスのパターンファイルが強化され、次のように改善されました。

  • メモリ消費の削減

  • パターンファイルの差分アップデートおよびファイルレピュテーションサービスのパターン検出強化による、帯域幅消費の削減

サーバ認証

サーバ認証の仕組みが強化され、サーバとのすべての通信で安全性と信頼性が確保されます。

詳細については、サーバとクライアント間の認証を参照してください。

役割ベースの管理機能の強化

役割ベースの管理機能が強化され、役割とアカウントを簡単に設定できるようになりました。これにより、Trend Micro Control Managerとの統合がさらに効率化されます。

詳細については、役割ベースの管理を参照してください。

Webサーバの要件

このバージョンのウイルスバスター Corp.は、Apache 2.2.25 Webサーバと統合できます。

ウイルスバスター Corp.サーバインタフェースの変更

インタフェースが変更され、より簡単に、かつ効率的に操作できるようになりました。旧バージョンのウイルスバスター Corp.サーバの機能は、すべて本バージョンでも利用できます。

  • トップレベルの画面表示がコンパクトに

  • [お気に入り] メニューから頻繁に使用する画面にアクセス可能

  • [ダッシュボード] タブのスライドショー表示により、コンソールを手動で操作することなくウィジェットデータの表示が可能

クラウドベースのオンラインヘルプ

オンラインヘルプはクラウドベースで提供されるため、常に最新の情報が表示されます。インターネット接続を利用できない場合は、製品に付属のヘルプに自動的に切り替わります。

プラットフォームとブラウザのサポート

ウイルスバスター Corp.は次のOSをサポートしています。

  • Windows Server™ 2012 R2 (サーバとクライアント)

  • Windows 8.1 (クライアントのみ)

ウイルスバスター Corp.は次のブラウザをサポートしています。

  • Internet Explorer™ 11.0

表 2. クライアントの機能強化

機能

説明

隔離の一括復元

管理者は、以前に検出された「不審な」ファイルを復元してドメインレベルの「承認済み」リストに追加し、ファイルがそれ以上処理されないようにすることができます。

管理者は、検出されて隔離されたプログラムまたはファイルを、グローバルまたは個別にクライアント上に復元できます。SHA1による追加検証を実施して、復元するファイルが一切変更されていないことを確認できます。復元したファイルはドメインレベルの除外リストに自動的に追加され、以降の検索から除外されます。

詳細については、隔離ファイルの復元を参照してください。

高度な保護サービス

高度な保護サービスに、次の検索機能が追加されました。

  • ブラウザ脆弱性対策は、サンドボックスを使用してWebページの挙動をリアルタイムでテストし、ウイルスバスター Corp.クライアントで脅威にさらされる前に不正なスクリプトやプログラムを検出します。

    詳細については、Webレピュテーションポリシーの設定を参照してください。

  • 強化されたメモリ検索は挙動監視と連携し、リアルタイム検索時に不正プログラムの変種を検出して隔離処理を実行します。

    詳細については、検索設定を参照してください。

情報漏えい対策オプションの機能強化

情報漏えい対策オプションは次の点が強化されています。

  • Control Manager™との統合によるデータ検出:管理者は、ウイルスバスター Corp.クライアント上のフォルダを検索して機密ファイルを検出するよう、Control Managerの情報漏えい対策ポリシーを設定できます。ファイル内に機密データが見つかった場合、Control Managerでは、ファイルの場所をログに記録します。

  • 機密データの転送理由申請サポート: ユーザは機密データの転送理由を申請するか、または転送をブロックするかを選択できます。ウイルスバスター Corp.は、すべての転送処理およびユーザが申請した転送理由をログに記録します。

    詳細については、情報漏えい対策の処理を参照してください。

  • スマートフォンおよびタブレットのサポート:情報漏えい対策とデバイスコントロールは、スマートデバイスに送信される機密データを監視して処理を実行したり、スマートデバイスへのアクセスをブロックしたりできるようになりました。

    詳細については、デバイスコントロールを参照してください。

  • データ識別子とテンプレートライブラリのアップデート:情報漏えい対策ライブラリがアップデートされて、キーワードリストやテンプレートのエントリが追加されました。

  • データコントロールとControl Manager™との統合

不審接続監視設定の機能強化

コマンド&コントロール (C&C) コンタクトアラートサービスがアップデートされ、次の機能が追加されました。

  • グローバルなユーザ指定の承認済みおよびブロック済みIPリスト

    詳細については、ユーザ指定のIPリストのグローバル設定を参照してください。

  • C&Cコールバックを検出する不正プログラムネットワークフィンガープリント

  • 不審接続監視が検出された場合の詳細な処理設定

    詳細については、不審接続監視の設定を参照してください。

  • C&Cコールバックを実行したプロセスをC&Cサーバログおよびクライアントログに記録

大規模感染予防サービスの機能強化

大規模感染予防サービスがアップデートされ、次の項目に対する防御が追加されました。

セルフプロテクションの機能強化

このリリースのセルフプロテクション機能は、サーバとウイルスバスター Corp.クライアントプログラムの両方を保護するために、軽量で高度なセキュリティソリューションを備えています。

  • 軽量なソリューション:サーバプラットフォーム向けのソリューションで、サーバのパフォーマンスに影響を与えることなく、ウイルスバスター Corp.クライアントのプロセスおよびレジストリキーを初期設定で保護します。

  • 高度なセキュリティソリューション:従来から提供されているクライアントのセルフプロテクション機能が次の点で強化されました。

    • IPCコマンド認証

    • パターンファイルの保護および検証

    • パターンファイルアップデートの保護

    • 挙動監視プロセスの保護

詳細については、ウイルスバスター Corp.クライアントセルフプロテクションを参照してください。

検索パフォーマンスの向上と検出機能の強化

  • リアルタイム検索は検索キャッシュを保持し、ウイルスバスター Corp.クライアントが起動するたびにキャッシュが再ロードされます。ウイルスバスター Corp.クライアントは、ウイルスバスター Corp.クライアントのアンロード後に行われたファイルまたはフォルダへの変更を追跡し、変更があったファイルをキャッシュから削除します。

  • このバージョンのウイルスバスター Corp.には、Windowsシステムファイル、信頼できるソースからのデジタル署名ファイル、およびトレンドマイクロによってテストされたファイルのグローバルな承認済みリストが含まれています。一度安全が確認されたファイルに対して、ウイルスバスター Corp.ではそれ以降の処理は実行されません。

  • ダメージクリーンナップサービスでは、Generic Clean 検索がアップデートされ、ルートキットの脅威検出機能が改善されて誤検出が削減されています。

  • パフォーマンスを向上させるため、圧縮ファイルの設定をリアルタイム検索と手動検索で別々に行えるようになりました。

    詳細については、圧縮ファイルの検索制限を参照してください。

  • ログの向上により、管理者は検出された脅威に関する詳細を表示し,より詳しく調べることができます。

ウイルスバスター Corp.クライアントインタフェースの変更

インタフェースが変更され、より簡単に、かつ効率的に操作できるようになりました。旧バージョンのウイルスバスター Corp.クライアントの機能は、すべて本バージョンでも利用できます。

また、管理者は、ウイルスバスター Corp.クライアントコンソールから管理機能を直接「ロック解除」して、問題に迅速に対応できます。Webコンソールを開く必要はありません。