ファイアウォールステートフル設定
Vulnerability ProtectionDeep Securityのファイアウォールステートフル設定メカニズムでは、トラフィック履歴との関連における各パケット、TCPおよびIPヘッダ値の正当性、およびTCP接続状態の推移が分析されます。UDPやICMPなどのステートレスプロトコルの場合、履歴トラフィック分析に基づいた擬似ステートフルメカニズムが実装されます。パケットは、ステートフルメカニズムによって次のように処理されます。
- 静的ファイアウォールルール条件によってパケットの通過が許可された場合、パケットはステートフルルーチンに渡されます。
- パケットを調べて、既存の接続に属しているかどうかが判断されます。
- TCPヘッダの正当性 (シーケンス番号、フラグの組み合わせなど) が調査されます。
ステートフルICMPフィルタは、Deep Security Agent 8.0以前でのみ使用できます。
[ファイアウォールステートフル設定] 画面では、複数のステートフルインスペクション設定を定義して、ポリシーに含めることができます。ツールバーまたは右クリックのショートカットメニューで、次のことを実行できます。
- 新規 (
) ファイアウォールステートフル設定を作成する
- XMLファイル ([新規] メニューの下) からファイアウォール設定をインポートする (
)
- 既存のファイアウォールステートフル設定のプロパティ (
) を確認または変更する
- 既存のファイアウォールステートフル設定を複製 (
) (および変更) する
- ファイアウォールステートフル設定を削除 (
) する
- 1つ以上のファイアウォールステートフル設定をXMLファイルまたはCSVファイルにエクスポートする (
) ([エクスポート] ボタンを使用して対象をすべてエクスポートするか、リストで選択して、選択または表示された対象のみをエクスポートする)
- [列] をクリックして列を追加または削除 (
) する。列の表示順序は、列を表示する位置にドラッグして変更できます。一覧表示されたアイテムは、列の内容でソートおよび検索できます。
[新規] (
) または [プロパティ] (
) をクリックして、[ファイアウォールステートフル設定のプロパティ] 画面を表示します。
ファイアウォールステートフル設定のプロパティ
一般情報
- 名前: ファイアウォールステートフル設定の名前。
- 説明: ファイアウォールステートフル設定の説明を入力します。この説明は、ここでのみ表示されます。
IPパケットインスペクション
TCP
TCPパケットインスペクション
FTPオプション
以下のFTPオプションはDeep Security Agent 8.0以前でのみ使用可能です。
- アクティブFTP
- 受信を許可する: このコンピュータがサーバとして動作しているときにアクティブFTPを許可します。
- 送信を許可する: このコンピュータがクライアントとして動作しているときにアクティブFTPを許可します。
- パッシブFTP
- 受信を許可する: このコンピュータがサーバとして動作しているときにパッシブFTPを許可します。
- 送信を許可する: このコンピュータがクライアントとして動作しているときにパッシブFTPを許可します。
UDP
- UDPステートフルインスペクションを有効にする: UDPトラフィックのステートフルインスペクションを有効にする場合はオンにします。
UDPステートフル機能は、未承諾の受信UDPパケットを破棄します。送信UDPパケットごとに、ルールがそのUDP「ステートフル」テーブルをアップデートし、要求に対して60秒以内にUDP応答が発生した場合のみ、UDP応答を許可します。特定の受信UDPトラフィックを許可する場合は、強制的に許可ルールを作成する必要があります。たとえば、DNSサーバを実行している場合、送信先のポート53に受信UDPパケットを許可するには、強制的に許可ルールを作成する必要があります。
UDPトラフィックのステートフルインスペクションがない場合、攻撃者はDNSサーバになりすまして、未承諾のUDP「応答」を送信元のポート53からファイアウォールの内側にあるコンピュータに送信する可能性があります。
- UDPステートフルログを有効にする: このオプションを選択すると、ステートフルUDPインスペクションイベントのログを記録できるようになります。
ICMP
ステートフルICMPインスペクションは、Deep Security Agent 8.0以前でのみ使用できます。
- ICMPステートフルインスペクションを有効にする: ICMPトラフィックのステートフルインスペクションを有効にする場合はオンにします。
ICMP (擬似) ステートフル機能は、未承諾の受信ICMPパケットを破棄します。送信ICMPパケットごとに、ルールがそのICMP「ステートフル」テーブルを作成またはアップデートし、要求に対して60秒以内にICMP応答が発生した場合のみ、ICMP応答を許可します (サポートするICMPペアの種類は、タイプ0と8、13と14、15と16、17と18です)。
たとえば、ステートフルICMPインスペクションを有効にすると、エコー要求が送信された場合にICMPエコー応答を許可できます。要求されていないエコー応答は、Smurf増幅攻撃、マスターとデーモン間のトライブフラッドネットワーク通信、Loki2バックドアなど、さまざまな種類の攻撃の予兆である可能性があります。
- ICMPステートフルログを有効にする: このオプションを選択すると、ステートフルICMPインスペクションイベントのログを記録できるようになります。
割り当て対象
[割り当て対象] タブには、このステートフルインスペクション設定を使用するポリシーとコンピュータが一覧表示されています。